空き地を探す

福島白河にあるカフェの室長ブログ

専用道路を走るバス路線・白棚線沿線の情報誌「はくほ」に記事を書きました

専用道路を走るバス路線・白棚線沿線の情報誌「はくほ」に記事を書きました。

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福島県白河市から棚倉町にかけて、JRバス関東が運行するバス路線「白棚線」があります。その沿線情報誌が「はくほ」です。

ざっくり紹介、白棚線とは

白棚線とは東北本線白河駅から、水郡線磐城棚倉駅までをおおよそ1時間で結びます。 路線沿線情報(福島県 白河(新白河)・棚倉) | ジェイアールバス関東

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JRバス関東ウェブサイトより引用

この路線の珍しい特徴は、白棚線の路線バスだけが走れる「バス専用道路」があること。

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舗装された自動車一台分の幅の道路を、バスがすいすい進んでいきます。

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フロントガラスの向こうの道路が、まっすぐ伸びているのが見えます。

この最大の特徴のワケは、第二次世界大戦の戦中期に、当時国鉄が運営する鉄道路線だった白棚線が、不要不急線に指定されたこと。

不要不急線(ふようふきゅうせん、不要不急路線とも)とは、日中戦争から太平洋戦争に向かう最中の1941年(昭和16年)8月30日以降に、政府の命令により線路を撤去された鉄道路線のことである。その目的は勅令第970号(改正陸運統制令)による重要路線への資材転用、もしくは勅令第835号(金属類回収令)による武器生産に必要な金属供出であった。

不要不急線 - Wikipedia より

戦争継続に必要な鉄資源として、主に地方のローカル線の線路が着目され、指定路線のレールが供出されてしまいました。

戦後になっても、もう一度白棚線にレールは戻って来ませんでした。しかし、東白川郡棚倉町から、西白河郡表郷村、白河市をつなぐルートの需要は高く、線路のあったルートを専用道路として、バス路線として復活したのでした。

専用道路があったり、バス路線なのに「線」と名称がついていたり、白棚線が横断する白河市表郷地区の住民のみなさんはバス停を「駅」と呼んでいたり・・・白棚線を紹介するにはいくつも面白いエピソードがあるのですが、ひとまずレールがなくなっても復活して地域の人を運んでいるバス路線!と覚えていただければいいかなと。

専用道路は1本道で、林を切り通した道を抜けたり、田んぼのど真ん中を走り抜けたり、バスの高い目線で専用道路を走るのは爽快感があります。白河・棚倉まで、乗りに来てくださったら嬉しいなあ。

白棚線沿線情報誌「はくほ」とは

そんな白棚線ですが、特に白河市表郷地区においては、中心的な公共交通機関として、特に地域にとって欠かせない存在になっています。

その表郷地区にあるNPO法人表郷ボランティアネットワークが中心になって発行しているのが「はくほ」です。

omotego.wixsite.com

 

このたび情報誌「 はくほ」を発行することになりました。
白河市から表郷地区、そして棚倉町へ、またその反対に棚倉町から白河市へと地域の足となって汽車の時代からバスの時代へと活躍してきた、日本で唯一のバス専用高速道路がある JR バス白棚(はくほう)線。
この機会に地元地域などの情報を踏まえた白棚線のちょい旅を楽しんでみませんか?もしかすると・・・・。
どうぞよろしくお願いいたします。

「はくほ」創刊のごあいさつ 

https://docs.wixstatic.com/ugd/0c7c19_cc46c7d0debe40248654fdf545e6c82c.pdf

理事長の謙遜気味のご挨拶で紹介されていますが(笑)、白河市・表郷地区・棚倉町のバス沿線の旬な情報を、発信してくれるフリーペーパーです。

地域のだるまやさんが紹介されていたり(2018冬 NO.5)、

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ラーメン屋さんが紹介されていたりします。(2017夏 創刊号)

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私の記事はこちら「沿線レトロスペクティブ vol.5 南湖公園編」

で、私もささやかながら記事を連載しておりまして、毎回、沿線で見つけたレトロな物件や看板、近代の歴史に埋もれたエピソードなんかを聞いて回って書き起こしたりしています。

今回の2018冬に発行された「はくほ vol.5」では、南湖公園バス停からほど近いカメラ屋さん「オリオン」さんにお話を聞きました。

白河のアイスキャンデーやである野村屋さんから、昔のネガケースを見せてもらったのがきっかけで、白河駅前と南湖公園と、どちらも白棚線で営業してこられたオリオンさんのお話を聞こうと考えたからでした。

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記事は表郷ボランティアネットワークのウェブサイトからPDFで読めますので、ぜひみなさまぜひ読んでみてください。

記事には書ききれなかったのですが、「オリオン」さんを切り盛りするお姉さんのカメラ屋さん的青春時代やバブル時代のお話が面白かったです。子どもの頃から仕事を手伝わされたけど、先代は現像は子どもにはさせなかったとか、富士フィルムが接待でディズニーランドに連れてくれていった時代の話とか。人に会いに行きたい、カメラ屋さん「オリオン」さんです。

vol.5には、沿線にある冬に行きたいおでんやさんの記事もあります。ぜひどうぞ〜。

omotego.wixsite.com