コーヒーのドリップスタンドを作ってみた
先週、ドリップスタンドを作ったのでシェア。
オープン当初からオリジナルのが欲しいなあと思いつつ、使わなくてもおいしくコーヒーは淹れられるので、放置していたんですよね。
ドリップスタンドってなに
ドリップスタンドでGoogle検索すると出てきます(そりゃそうだろ)
コーヒーフィルターをセットするドリッパー受け、ですね。
これを使う目的は2つ。
- ドリッパーがサーバーから浮いている状態をつくる。
カフェでは、正確な抽出量を測るために、スケールを使っています。
スケール使用時、サーバーの上にドリッパーが載っていれば、《ドリッパー+コーヒー豆+注いでいる途中のお湯》の重さも計測してしまいます。
これだと、抽出量が知りたい時、都度ドリッパーを持ち上げる一手間がかかってしまう。
なので、ドリップスタンドを使って、ドリッパーを浮かせたいのです。
- ドリッパーを外す動作を最小限にする
幅の広いドリップスタンド(サーバーが2個以上置けるような)を使えば、ドリッパーを横にスライドさせるだけで抽出を終了させることができます。
都度ドリッパーを持ち上げて、受け皿に置いて…という両手を使うプロセスを、片手でスライドさせるだけでよいのです。楽ちん。
設計図
まずは設計図をかきます。
お目汚しも甚だしいですが、シンプルな作りなので寸法の確認程度に書きました。下の写真の右下のイラストが完成予想図だよ!
今回のDIYの目的は、
HARIO ドリップスケールを2台置きつつ、かつHARIO 02サーバーを2台置き、かつ、抽出後のドリッパー受け皿も2つ置けるドリップスタンドをつくる
です。こういう商品、ありそうでないんですよね。
HARIO純正のドリップステーションという商品もあるのですが、クリアボディへの飛沫が気になる+ドリッパーの移動が面倒ということで使うのをやめてしまいました。
材料と工具
材料一覧。だいたいの材料は倉庫にあったので、買ったものは真鍮くらい。端材は知り合いの製材所でもらいました。
食品を扱うものなので、塗料の類は天然系のものを。(口に触れる訳ではないので気にしなくてもよいかもしれませんが)
・福島県産ヒノキの端材 2枚 0円
・ベニヤ板の端材 1枚 0円
・4mm径の真鍮パイプ(HIKARI BP995-4)1本 500円くらい
・柿渋塗料(柿フィール) 少々
・蜜ろうワックス 少々
・木工用ボンド 少々
・紙やすり 少々
・ビス 4本
工具一覧。これも全部持ってたので購入物なし。
・ドリルビット
・サンダー
つくりかた
1.材料を並べる
記念写真を撮って個人的に満足するためです。
2.サンダーで木材をやする
左にある緑の工具がサンダー。紙やすりを巻きつけて使います。
真ん中の材料が底板になるベニヤ。右の材料がヒノキ無垢材の切れっ端、だいたい140mm*240mmくらい。あえて耳のついてるものを選びました。
サンダーでやすりがけをすると少し光沢が出ます。ヒノキの木肌のピンク色も見えます。
3.柿渋と蜜ろうを塗る。
木肌そのままの色も好きですが、今回はコーヒーのドリップスタンドなので、柿渋塗料で深い茶色にします。木がむき出しだとカビの原因にもなってしまいますし。
塗料を塗ると、木材の耳の模様もきれいに出ます。
塗料が乾いたら
蜜ろうを塗ります。ろうをスポンジで少量とり、まんべんなく木材に塗ります。塗料は色をつけるだけなので、その上にろうを塗ることで、保護の役割を果たしてもらいます。
4.ドリルで穿孔
インパクトドライバーにドリルビット(4mm径)をセットして、ヒノキに穿孔します。2本のパイプを挿入してドリッパー受けにするので、穴は計4つ。
穴の位置は、《HARIOのスケールの厚み+HARIO 02サーバーの高さ+10mmの余裕》を考慮して、ヒノキの木材の下辺から170mm。穴と穴の間は《HARIO 02ドリッパーの下辺=50mm+余裕10mm 》を考慮して60mm開けます。
開けると言っても、貫通するとパイプが突き出てしまうことになりますし、浅すぎると、パイプが外れてしまうことになるので、程よい深さに穿孔しないといけません。5mmくらい。
5.底板のベニヤをビス止め
写真左が底板になるベニヤ、右が真鍮パイプが刺さることになるヒノキです。
6.真鍮パイプを穴に差し込み、ボンドで固定
金切りバサミで真鍮は簡単に切れました。また、穴に差し込むときも簡単に曲がりました。今回は4mmの直径でしたが、これより太いとここらへんがどうなるかは未知数。
こうなりました。
7.完成
ということで完成。こうして、ドリッパー&サーバー&スケール&受け皿を2個づつ使ってます。
両サイドのヒノキはせっかくの無垢材なので、より木目が見えた方がよいのですが、塗料の吸着がとてもよかったので、写真ではかなり見えづらいです。
こんな感じで使ってます。
よかった点と悪かった点
よかったところ。
・ほとんど端材で作ったので材料費が500円くらいだった
・DIYしたので寸法が器具にもキッチンにもジャストフィット
・真鍮の色と柿渋の色のバランスが好き。
悪かったところ。
・無垢の端材だったので、微妙にヒノキの下辺が傾斜しており、パイプの水平を取りづらかった
・同様の理由で、底板も水平が取れていない。底板を構造用合板にすれば水平になりそうだが、そうなると底板が主張しすぎるかもしれない。
・もう10mm、ヒノキとヒノキの間の余裕があってもよかったかも。受け皿とスケールがぴったりすぎて余裕がないように見える
ドリップスタンド、ウェブで購入すると3000円〜1、2万円するものもあるので、今回作れておおむね満足。端材をもらった製材所の話や、塗料を買わせてもらった製材所の話もそのうちできればいいな〜。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
しつちょう