古民家リノベーション vol.2 先駆者たち
こんにちは、しつちょうです。
築70年超の空き家を、2015年の冬に見つけました。
廃墟をリノベーションしてカフェにするべく、準備を重ねます。
10年代のトレンドはセルフリノベ?
そもそもリノベーションとは…
- 建物を大幅に改修すること。 古い建物を新しい状態に戻すことではなく、建物に新たな付加価値を与えることを目的とする。リフォームとの明確な定義の違いはないが、一般に大規模な設備更新や間取り変更などを伴うものをリノベーションと呼ぶ。 オフィスビルを.. 続きを読む
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建物に新たな機能や価値をつけるような、大規模なリフォームです。
さて、このリノベーションですが、素人がDIYで取り組むスタイルが2010年代のトレンドとされています。例えば、2014年末のリクルート社のレポート曰く
2015年のトレンド予測を発表 | リクルートホールディングス - Recruit Holdings
“できる工事は「自分たち」で行い、多少の失敗はご愛嬌で、「作るプロセス」を重視し”
2016/09/12 16:50
プロが行うより、自分たちで!なリノベーションが流行ると。(リクルートが流行らせたかった「リノベパーティ」なる言葉は流行りませんでしたが…)
実際、私自身もセルフリノベーションやセルフDIYの案件をいくつか見ていた故に、セルフリノベに抵抗はありませんでした。 いろいろなところで目にしていたので、私たちのまちでも取り組んでみたいなと考えていました。
セルフリノベな唯一無二の空間4選
セルフリノベーションの好きなところは、その空間は二度と再現不可能である、という点です。完璧な図面と建築士はいないかもしれませんが、その時代、その瞬間にしか成立しない空間が生まれると思っています。
ということで、私が参考にした空間を4つ、紹介します。いってみよー!
築100年超の古民家カフェ、daigo cafe(茨城県大子町)
まずはカフェ。茨城県大子町にあるdaigo cafeは、オーナーの笠井さんたちが自らリノベーションした築100年超の空間です。
(↑daigo cafeウェブサイトよりキャプチャ)
場所は大子町の中心市街地。築100年の古民家が、いつでもお茶や奥久慈りんごのパイを楽しめる空間になっています。
古いガラス製の建具から入る光が暖かいです。
東京都心の街の縁側、芝の家(東京都港区)
芝・増上寺から歩いて数分。古民家をリノベしたコミュニティ・スペースが「芝の家」です。
ここは実は以前にShirakawa Weekとして視察を行った場所。
長年使われていなかった家なので掃除やリノベーションが必要でしたが、左官屋さんを招いて「珪藻土を塗るワークショップ」や大工さんを招いて「家具作りワークショップ」など、その工程も研究の一環にしてしまい、自分たちの手で場をつくっていきました。
都心のど真ん中で、靴を脱いでくつろげる空間はまさに街の縁側。板張りの床が気持ちいです。ひっきりなしにいろいろな方が出入りしていて、新しい出会いや発見があります。
日本堤の上のアートスペース、space dike(東京都台東区)
space dikeは、写真家の畔柳さんが運営している自主ギャラリーです。
(↑space dikeウェブサイトよりキャプチャ space dike: about us)
築30年以上の下町の工場が、時には写真、時には音楽、時にはインスタレーションの展示会場になっています。
駅から10分以上離れた東京の下町で、抽象的な作品と向かい合う、不思議な体験ができます。2階にある畔柳さんの本棚も眺めていて飽きません。
You Tubeにリノベーションのプロセスが記録されています。dikeさんのブログにも記録があるので、勉強になります。
オープンは不定期(展示のあるときのみ)ですが、お近くに行かれた際はぜひ。
IT企業なのにくつろぎ空間、我楽田工房(東京都文京区)
4番目に紹介するのは、IT企業のオフィスです。
およそIT企業らしからぬ風景ですが、これは私がイベントに参加したときの様子。
ここはITベンチャーBono Incさんのオフィス兼コミュニティ・スペースなのです。
東京・文京区関口にあるコミュニティ・スペースは、
「地域をつなぐ拠点。ファンをつくり、ファンと共につくる場所。」として
2014年7月にオープンしました。印刷工場だった場所を多くの人に呼びかけ、
子供から大人まで、ほぼ素人だけで改装して作りました。天井を高くするためみんなで壊したり、
壁や天井や床をペンキで塗ったり、
引っ越しもレンタカーを借りて運び入れました。
セルフリノベーションをしているIT企業って聞いたことありませんが、地域をつなぐIT企業っていうのもあまり聞いた事がありません。
随時、さまざまなイベントをやられていて、文京区の人、あるいは京都の人、あるいは島根の人、と、いろんな人と出会える場所です。
10年代セルフリノベーションとは
参加する世代も場所も幅広く、使用目的も自由。
お金がないからセルフで、という事情ももちろんあります。
ただ、人や組織が空間に求めるものを、余すところなく実現したいから、セルフリノベーションという手段を選んでいる方が多いと感じています。
ということで、諸先輩方の実践を参照させていただきつつ、リノベーションのやり方を考えていきます。
…ということで、続きます!
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。